MENU

1月29日(月)感話【校長先生】

2018.02.01更新

 1月29日(月)本日の感話は校長先生でした。

 3年生にとっては最後の感話となりましたね。今年は色々学校の環境も変わりました。新校舎・自販機・食堂と新しくなりましたね、いい思い出にして巣立ってほしいと思います。私は1年半前に関西の奈良からこちらに赴任してきました。奈良では、この1月27日に若草山で山焼きが行われました。若草山は300m位の高さの山で、近くには東大寺や興福寺があります。山焼きでは東京ドームの70倍くらいの広さの範囲の草を焼き、遠くからもきれいに見える山焼きです。この山焼きは害虫駆除の役割もありますし、牛馬の新しい牧草を育てる役割もあります。そして、観光としても大きな働きをしています。そのため、山焼きは夜行われ、たくさんの人が来るいい集いになります。また奈良には鹿が2,000頭位います、鹿は市役所や県庁やらの道路を普通にわたっています。この鹿は、宮島の鹿と兄弟姉妹です。宮島の鹿は、今から70年前奈良から6頭連れてこられ、現在まで数が増えました。

 3年生には最後の感話です。これから社会に出る人、勉強をする人、それぞれ新しい環境に身を置きます。みなさんは幸せになりたいと思っていますか?幸せになるためには何をすればいいのでしょうか?幸せな人を見ると共通点があります。人を幸せにする人は自分も幸せになるという事です。人に喜びを与えられる人は、人から喜びを与えられます。人を喜ばせることで、自分に得るものがあるのです。自分だけが上手くやりたいと思っている人や、自分だけが愛されたいと思っている人はうまくいきません。自分の事だけを考えず、周りの人の事を考えてみて下さい。自分のできる範囲でいいのです。朝自分で起きる、そして気持ちのいい挨拶を行う。そういう姿勢を見て、家族や周りの人は喜びます。クラスでも話し合い、困っている人を助けてあげましょう。以前話したのですが、5年前の冬季オリンピックアイススケートの選手に、高橋大輔さんという選手がおられました。彼は関西大学出身で、まだスケートがあまり盛んではなかった時代の選手でした。彼は母1人により育てられました、母親は飲食業をしており、彼女の働く食堂ではカンパの箱が置いてありました。アイススケートはお金のかかるスポーツです、1日スケートリンクを借りると10万円ほどかかります。彼が大学1年の頃、大会に優勝しトロフィーを持ち、大学の理事長に報告に行きました。トロフィーは彼の手元に来て、まだ4、5日しか経っておらず、彼は手元に置いておきたかったようですが、理事長は学校に展示したいと言われました。彼は快諾し、学校にトロフィーを置いて帰り、いつものように日夜アルバイトに励み、募金箱のお金も使いながら練習に励んでいました。そんな彼のために、理事長はスケートリンクを作りたいと申し出ました。そして8億円をかけ高槻にスケートリンクを作ったのです。やがて彼はオリンピックで銅メダルを取り、後輩に羽生選手、浅田選手と後続も誕生しました。彼が自分のためではなく、みなを喜ばせようとトロフィーを置いたことからすべてが始まったのです。ノーベル賞を受賞した山中伸弥教授も、常に人のために何かしたい、人の命を救いたいと研究をされてきました。彼の研究は、毎日27,000もの研究課題をこなす毎日だったようです。しかし何年経っても、なかなか結果は出ませんでした。彼の原動力は家にいる子供、家族の存在でした。毎日明るい声で挨拶をしてくれる家族、よしやるぞ!という気持ちで研究に励めました。みなさんも周りの人や家族に愚痴ばかり言うのではなく、前向きな言葉を発してみましょう。それはやがて自分自身に帰ってきます。

進徳を知ろう・見よう・体験しよう。