12月20日(金)健康教室「知っておいてほしい乳房と乳がんのお話」
2019.12.20更新
12月20日(金)健康教室「知っておいてほしい乳房と乳がんのお話」を広島大学病院 腫瘍外科・乳腺外科 恵美先生にお話ししていただきました。
このお話をどうして若いみなさんに聞いてほしいのかというと、最近の有名人の乳がん闘病報道を見て20代の方の相談が増えてきました。しかし正しい知識を身に付けていたら、不安になることはありません。
そもそもがん細胞は大人の体で1日に1,000個以上できています。がん細胞は、遺伝子が傷つくことで発生し、普通は免疫細胞により破壊されています。それでは、生涯のうちにがんにかかる日本人はどのくらいいるかというと、2人に1人です。とても多い人数になります。また、免疫細胞が破壊できなかった1個のがん細胞が、乳がん直径1cmになるにはどのくらいかかるでしょうか。なんと10年~20年もかかります。しかし、その1cmのがん細胞が倍の2cmに成長するにはたったの1年しかかかりません。
乳がんになる人は、1974年には1万人だったのに対し、2012年には8万人に増加しました。乳がんになる年齢の割合は、30代後半に徐々に増加し、40代から60代に多い傾向があります。がんになって10年後も生きている割合は、男性の前立腺がんが一番割合が高くほぼ100%で、2番目に乳がんの80%があります。
乳がんは多くの要因により引き起こされます。生活習慣・細菌感染・ウイルス感染・遺伝的要素が考えられます。遺伝的要素は、乳がんにおいてはがん全体の5~10%位です。実際がんに罹ってしまっても、治る確率は60%あるといわれています。また早期発見すればその確率はさらに高くなり約90%が治るといわれています。40歳以上の女性は2年に1回はマンモグラフィを受診しましょう。また20歳になったらみなさんも月に一度の自己チェックを行いましょう。そして今日家に帰ったら、お母さんやおばあちゃんに、この話をしてあげてください。そしてきちんと乳がん検診に行っているかどうか尋ねてあげてください。早期発見が大切です。